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様式2-8 全熱交換器入力シート

『様式2-9.(空調)全熱交換器』入力シートは、設計給気量、設計還気量、全熱交換効率の試験実施時の給気量及び還気量、同じく有効換気量率を入力するためのシートであり、このシートにそれら特性値が入力された全熱交換器に関しては、デフォルト値を用いずに、より正確に全熱交換効率の実働性能を算定することが可能となる。

有効換気量率とは、JIS B 8628 又は類似の全熱交換器の試験規格において定義されている特性値であり、給気量に占める外気量の比率である。試験時においても、全熱交換素子の周囲では、還気から給気へ、全熱交換器の外部から内部への漏入空気(見かけ上、試験時の全熱交換効率を向上させる)が存在するため、トレーサーガスを用いた試験によって有効換気量率の測定が行われる。必要な試験結果が提供されていない全熱交換器については、『様式2-9.(空調)全熱交換器』入力シートを用いた評価はできない。

また、設計給気量の設計還気量に対する比率を1に近づけるなど、設計還気量を確保することが全熱交換器の実質的な全熱交換効率を高めて効果的に使用することにつながる。しかしながら、トイレや機械室等の換気のために第三種換気を適用した場合には、場合によってはそれらによる排気量を全熱交換器の設計還気量から減じることとなり、設計上の配慮なしでは全熱交換器の設計還気量を確保することは困難となる。

設計一次エネルギー消費量の評価のために『様式2-9.(空調)全熱交換器』入力シートを使用する場合には、設計図書において、空調換気設備による設計外気量の合計と屋内から屋外への設計排気量の合計が均衡していること(差が5%以下となっていることを「均衡」の要件とする)が確認できなければならない。設計外気量の合計と屋内から屋外への設計排気量の合計の均衡の評価においては階毎を基本とするが、複数階が吹き抜けなどで一体となっている場合には、複数階をまとめて均衡していることの評価を行ってもよい。

※補足情報:参考C2.全熱交換効率の評価のための外気量及び排気量の計画について

全熱交換器入力シートの様式

『様式2-9.(空調)全熱交換器』入力シートの様式を図2-8-1に示す。

図2-8-1 『様式2-9.(空調)全熱交換器』入力シート(静止形の場合の記載例)

図2-8-1 『様式2-9.(空調)全熱交換器』入力シート(静止形の場合の記載例)
  • ・(下へ続く)
  • ・(下へ続く)

全熱交換器入力シートの入力項目と入力方法

『様式2-9.(空調)全熱交換器』入力シートの入力項目と入力方法を次に示す。なお、各項目の名前の前にある丸数字は図2-8-1の最上部にある丸数字と対応している。

①全熱交換器名称

  • 『様式2-7.(空調)空調機』入力シート⑯に記載した全熱交換器の名称を入力する。②以降はその全熱交換器に関する情報を入力する。
  • 同じ製品であっても「③:設計外気量又は設計給気量」又は「④:設計排気量又は設計還気量」の異なる場合には、別の全熱交換器名称とすること。

②全熱交換器の方式

  • 「静止形」または「回転形」のどちらかを選択する。

③設計外気量又は設計給気量

  • 全熱交換器に屋外から取り入れる外気量又は全熱交換器から室内に吐出する給気量の設計値を入力する。単位はm3/h・台とする。

④設計排気量又は設計還気量

  • 全熱交換器から屋外又は屋内に吐出する排気量又は全熱交換器に室内から取り入れる還気量の設計値を入力する。単位はm3/h・台とする。

⑤台数

  • 評価対象建物において設置されるこの全熱交換器の台数を入力する。様式2-7の「②台数」欄に入力された当該全熱交換器の台数の合計値と一致していなければならない。

⑥全熱交換効率(冷房時)

⑦全熱交換効率(暖房時)

  • 試験方法及び試験時の屋内外の空気条件に関しては、『様式2-7.(空調)空調機』入力シート⑱⑲と同じ要件が適用される。静止形全熱交換器の場合、JIS B 8628:2003 を適用することはできない。
  • 風量調整装置(強弱運転等の切替スイッチ)を持つ機器については、設計風量と同等かそれを上回る風量における全熱交換効率を入力する。設計図書には、設計風量とともに、全熱交換器のカタログ・技術資料・仕様書等に記載された試験時の風量と全熱交換効率を明記すること。
  • 回転形全熱交換器については、設計風量における面風速(m/s)と同等かそれを上回る面風速条件における全熱交換効率を入力すること。なお、面風速とは、風量(m3/h)を「全熱交換器の開放面積(m2)✕0.5✕3600(s/h)」で除した値とする。
  • 全熱交換効率に関する試験結果を入力する。単位は%とする。製品の試験結果が小数点以下の数値を含むときは、小数第一位で四捨五入して入力する。

⑧全熱交換効率 測定時の給気量

⑨全熱交換効率 測定時の還気量

⑩有効換気量率(風量条件⑧⑨)

  • ⑥及び⑦の試験結果を測定したときの条件として、給気量、還気量及び有効換気量率を入力する。単位はm3/h・台及び%とする。製品の試験結果が小数点以下の数値を含むときは、小数第一位で四捨五入して入力する。
  • 静止形の全熱交換器の場合は、⑥~⑩に入力を行えばよい。
  • 回転形の全熱交換器の場合は、⑥~⑩に入力した上で、さらに⑪以降の欄に2つ目と3つ目の試験結果を入力する。風量条件が小さい試験結果から順に入力する。
  • 回転形の全熱交換器の場合には、2つ目(⑪~⑮)、3つ目(⑯~⑳)の給気量及び還気量条件における試験結果を入力する。

⑪全熱交換効率(冷房時)

⑫全熱交換効率(暖房時)

⑬全熱交換効率 測定時の給気量

⑭全熱交換効率 測定時の還気量

⑮有効換気量率(風量条件⑬⑭)

⑯全熱交換効率(冷房時)

⑰全熱交換効率(暖房時)

⑱全熱交換効率 測定時の給気量

⑲全熱交換効率 測定時の還気量

⑳有効換気量率(風量条件⑱⑲)

  • エネルギー消費性能計算プログラム(非住宅版)標準入力法では、回転型の全熱交換機の場合、1つ目から3つ目の試験結果に基づいて、設計風量条件における全熱交換効率の実効値を計算し、設計一次エネルギー消費量の算定に使用している。
  • 回転形の全熱交換器の場合、「③:設計外気量又は設計給気量」は、1つ目の測定時の給気量と3つ目の測定時の給気量の間に、「④:設計排気量又は設計還気量」は、1つ目の測定時の還気量と3つ目の測定時の還気量の間の値でなければならない。即ち、試験を行った風量条件の範囲よりも設計風量が小さいか、大きい場合には様式2-9を用いての全熱交換器効率の実効値に関する計算は行えない。

図2-8-2 『様式2-9.(空調)全熱交換器』入力シート(回転形を含む場合)

図2-8-2 『様式2-9.(空調)全熱交換器』入力シート(回転形を含む場合)