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2.1–2.3 適用範囲と計算条件

2.1 はじめに

2.1.1 適用範囲

計算の対象とする空気調和設備は次の通りである。

1) 次の3項目の機能を有する空気調和設備
 a) 空気の浄化(建築基準法施行令第129条の2の6で規定されている粉塵量やCO濃度、CO2濃度等に関する基準に適合するための機能)
 b) 温度、湿度調整(基準となる範囲に適合させるための機能)
 c) 風量調整
2) 空調用送風機
 a) 空調対象室に設置された新鮮外気導入のための送風機、全熱交換器
 b) 空調対象室に供給された外気に対応する排気を行うための送風機
3) ビル用マルチエアコンやルームエアコンなどの個別分散型空調機
4) 暖房専用設備、冷房専用設備
5) 空調機と連動して動く各種送風機(ダクト途中に設置される外気導入用送風機や居室の余剰排気の送風機など)、循環送風機(エアカーテン、シーリングファンなど)、エアフローウィンドやプッシュプルウィンドのための送風機等

次の空気調和設備は空気調和設備としては計算の対象とはしない。
1) 電気室やエレベータ機械室などのように、一般に換気をするところを冷房するために設置された空気調和設備。これらは機械換気設備とみなす。
2) 厨房に設置された空気調和設備。但し、給気と排気の送風機動力については機械換気設備としてエネルギー消費量を計算する。

ここで、加湿器、加湿用熱源設備については、本計算法では、設定温湿度に維持するための室負荷(全熱負荷)を計算しているため、加湿(もしくは除湿)の負荷自体は見込んでいることになるが、加湿・除湿の負荷分も含めた全熱分が熱源機で処理されるという想定で計算を行っており、厳密な評価を行っていない。加湿システムの良し悪しを評価するためには、顕熱と潜熱を分離してより精緻に計算を行う必要があるが、これは今後の課題とする。

2.1.2 用語の定義

2.1.2.1 空気調和設備

空気の温度、湿度、清浄度及び気流分布を、対象空間の要求に合致するように、同時に処理するための設備のこと。

2.1.2.2 空調機群

図 2.1.2.1に示すように、対象となる空調ゾーンに冷温熱及び新鮮外気を供給するための一連のシステムと定義する。空調機と連動して動く全熱交換器、各種送風機(ダクト途中に設置される外気導入用送風機や居室の余剰排気の送風機など)、循環送風機(エアカーテン、シーリングファンなど)、エアフローウィンドやプッシュプルウィンドのための送風機等があれば、これらは同じ群として定義する。

図 2.1.2.1 空調機群の例
図 2.1.2.1 空調機群の例

2.1.2.3 二次ポンプ群

同じ空調機群に冷水または温水を供給するポンプの集合体のことである。 図 2.1.2.2に示すように、ポンプ系統が複数に分かれている場合は、各々の系統を1つのポンプ群として定義する。なお、個別分散方式や一次ポンプのみの中央熱源方式の空調システムについては、二次ポンプ群は存在しないとする。

図 2.1.2.2 二次ポンプ群の例
図 2.1.2.2 二次ポンプ群の例

2.1.2.4 熱源群

図 2.1.2.3に示すように、中央熱源方式の空調システムについては連動して動く複数の熱源システム機器(熱源機、一次ポンプ、冷却塔、冷却水ポンプ、蓄熱用ポンプ等)であると定義し、個別分散方式の空調システムではパッケージ型空調機の屋外機であると定義する。

図 2.1.2.3 熱源群の例
図 2.1.2.3 熱源群の例

2.1.2.5 負荷率帯

本計算法では、各機器がどの程度の負荷率(各機器が処理する熱量を各機器の定格能力で除した値)で何時間動くか(以下「負荷率の出現時間数」という。)を計算し、これを基にエネルギー消費量を算出する。本計算法においては、負荷率を0~0.1、0.1~0.2、…、0.9~1.0と0.1刻みで10区分し、これに負荷率1以上を加えた11区分について、負荷率の出現時間数を集計する。この負荷率の区分のことを負荷率帯と呼ぶ。

2.1.2.6 外気温帯

熱源群のエネルギー消費量計算においては、負荷率の出現時間数を負荷率だけではなく、外気温によっても区分して集計する。負荷率を集計する際の外気温の区分のことを外気温帯と呼ぶ。

2.1.2.7 全熱交換器の自動換気切換機能

全熱交換器を採用しているシステムにおいて、外気温度と室内温度の関係、外気温湿度と室内温湿度の関係、外気エンタルピーと室内空気エンタルピーの関係等から、全熱交換をせずに直接外気を取り入れれば空調負荷が削減できると判断された場合に、自動的に直接外気を室内に取り込む制御を指す。例えば、エンタルピーで制御する場合、外気のエンタルピーが室内空気のエンタルピーより冷房時は低い場合、暖房時は高い場合に全熱交換をせずに直接外気を室内に取り組む。制御の方法には幾つか種類があるが、本計算法においては、外気と室内空気のエンタルピーによって制御されると想定してエネルギー消費量の算出を行っている。

2.1.2.8 外気冷房制御

冷房運転時において、外気エンタルピーが室内空気のエンタルピーより低い場合に、自動的に必要新鮮外気導入量以上の外気を導入して、コイル処理熱量を削減する制御を指す。一般に、外気を導入するか否かは、外気温が室温以下であること、外気温が設定した最低温度以上であること、外気湿度が設定湿度以下であること等、エンタルピー以外の条件も含めて判断することが多いが、本計算法においては、簡易化のため、エンタルピーのみで制御するとしてエネルギー消費量の算出を行っている。また、外気導入量の最大値は給気ファンの定格風量であるとしている。

2.1.2.9 予熱時外気取り入れ停止制御

空調の立ち上がり時で室内に人がいない場合に自動的に外気導入を停止して外気負荷削減を図る制御を指す(ウォーミングアップ制御ともいう)。

2.1.2.10 台数制御

例えば二次ポンプであれば、二次ポンプ群にポンプが2台以上あり、負荷に応じて運転台数が自動で変更される制御を指す。

2.1.2.11 回転数制御

例えば二次ポンプであれば、ポンプの回転数がインバータ等によって自動で変化する制御を指す。

2.1.3 計算の流れ

空気調和設備のエネルギー消費量の計算フローを図2.1.3.1に示す。 計算は、a)室負荷計算パートとb)エネルギー消費量計算パートの2つに分けることができる。 空調機群、二次ポンプ群、熱源群のエネルギー消費量は、これらの機器が処理する負荷(それぞれ、空調負荷、二次ポンプ負荷、熱源負荷とする)の関数として算出され、 これらの負荷は各室の室負荷から求めることができる。室負荷から各設備の負荷を算出するプロセスを図2.1.3.2に示す。 まず各室について負荷計算を行い、各室の室負荷を算出する。次に、各室を空調する空調機群毎に室負荷を集計し、 これに外気負荷を足して各空調機群の空調負荷を算出する。二次ポンプ群についても同様に、 当該二次ポンプ群が冷温水を搬送する空調機群の空調負荷を集計し、 これに空調機ファンの発熱量を足して二次ポンプ負荷を算出する。 熱源群については、当該熱源群が冷温熱を供給する二次ポンプ群の二次ポンプ負荷を集計し、 これに二次ポンプの発熱量を足して熱源負荷を算出する。

なお、本来は熱源負荷に一次ポンプ等の発熱量を見込むべきではあるが、 これには繰り返し計算が必要になりロジックが煩雑になることから一次ポンプ等の発熱量は本計算では見込んでいない。

図 2.1.3.1 空気調和設備のエネルギー消費量計算のフロー
図 2.1.3.1 空気調和設備のエネルギー消費量計算のフロー
図 2.1.3.2 負荷の集計とエネルギー計算の流れ
図 2.1.3.2 負荷の集計とエネルギー計算の流れ

2.2 気象条件

2.2.1 気象データ

気象データについては、拡張アメダス気象データ 標準年1995年版(1980~1995年に基づく)を使用する。 この気象データは、株式会社気象データシステムのホームページ(こちら)より購入可能である。

表 1. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(ClimateZone\)

評価対象建築物の所在地の地域区分

-

様式0:⑤省エネ基準地域区分

表 2. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(\theta_{oa,d,t}\)

日付d時刻tにおける外気温

2.2.3、2.2.4

\(X_{oa,d,t}\)

日付d時刻tにおける絶対湿度

kg/kgDA

2.2.4

\(S_{dsr,d,t}\)

日付d時刻tにおける法線面直達日射量

W/m2

2.4.1

\(S_{isr,d,t}\)

日付d時刻tにおける水平面天空日射量

W/m2

2.4.1

\(S_{nsr,d,t}\)

日付d時刻tにおける水平面長波長放射量

W/m2

2.4.1

\(lati\)

緯度

°

2.4.1

\(longi\)

経度

°

2.4.1

省エネルギー基準では地域の区分(1〜8地域)が定められており、市区町村別にどの区分に属するかが規定されている。

地域区分毎に、使用する気象データが下表のとおり規定されている。 例えば、1地域であれば「北海道・北見」の気象データファイルを使用する。 該当する代表地点の気象データファイルから 日付d時刻tの外気温度、絶対湿度、法線面直達日射量、水平面天空日射量、水平面長波長放射量を読み込む。

また、緯度 \(lati\) 、経度 \(longi\) は下表で定める値を使用する。

表 3. 地域区分と使用する気象データ(代表地点)
地域区分 使用する気象データ(代表地点) 冷房度日(24-24) 暖房度日(18-18) 緯度 経度

1地域

北海道 北見

12

4613

43.82

143.91

2地域

北海道 岩見沢

2

4054

43.21

141.788

3地域

岩手県 盛岡

25

3234

39.695

141.168

4地域

長野県 長野

77

2887

36.66

138.195

5地域

栃木県 宇都宮

92

2325

36.547

139.872

6地域

岡山県 岡山

240

1822

34.658

133.918

7地域

宮崎県 宮崎

256

1255

31.935

131.417

8地域

沖縄県 那覇

515

125

26.203

127.688

2.2.2 冷暖房期間

表 4. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(ClimateZone\)

評価対象建築物の所在地の地域区分

-

様式0:⑤省エネ基準地域区分

表 5. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(Season_{d}\)

日付dの冷暖房期間(冷房期、中間期、暖房期)

-

2.2.3、2.3.1、2.3.2、2.4.2.7、2.5.3、2.5.5、2.5.6、2.7.16、A.3

日付 d の冷暖房期間(冷房期、中間期、暖房期) \(Season_{d}\) は、地域区分毎に下表のように規定する。

表 6. 冷暖房期間(冷房期、中間期、暖房期)の設定
地域区分 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

1地域

暖房期

暖房期

暖房期

暖房期

中間期

中間期

冷房期

冷房期

冷房期

中間期

暖房期

暖房期

2地域

暖房期

暖房期

暖房期

暖房期

中間期

中間期

冷房期

冷房期

冷房期

中間期

暖房期

暖房期

3地域

暖房期

暖房期

暖房期

中間期

中間期

冷房期

冷房期

冷房期

冷房期

中間期

中間期

暖房期

4地域

暖房期

暖房期

暖房期

中間期

中間期

冷房期

冷房期

冷房期

冷房期

中間期

中間期

暖房期

5地域

暖房期

暖房期

暖房期

中間期

中間期

冷房期

冷房期

冷房期

冷房期

中間期

中間期

暖房期

6地域

暖房期

暖房期

暖房期

中間期

中間期

冷房期

冷房期

冷房期

冷房期

中間期

中間期

暖房期

7地域

暖房期

暖房期

暖房期

中間期

中間期

冷房期

冷房期

冷房期

冷房期

中間期

中間期

暖房期

8地域

暖房期

暖房期

暖房期

中間期

冷房期

冷房期

冷房期

冷房期

冷房期

冷房期

中間期

中間期

なお、全ての地域で、中間期は「冷房」されているものとみなす。

2.2.3 平均外気温

表 7. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(\theta_{AC,oa,d,t}\)

日付d時刻tにおける外気温

2.2.1

\(Season_{d}\)

日付dの冷暖房期間(冷房期、中間期、暖房期)

-

2.2.2

表 8. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(\theta_{AC,oa,d}\)

日付dにおける日平均外気温

2.4.2.2、2.4.2.3、2.7.4.1、2.7.4.4

\(\theta_{AC,oa,ave}\)

年間平均外気温

2.4.2.2、2.7.4.4

\(\theta_{AC,oa,c,ave}\)

冷房時の平均外気温

2.7.4.4

\(\theta_{AC,oa,h,ave}\)

暖房時の平均外気温

2.7.4.4

まず、日付 d における日平均外気温 \(\theta_{AC,oa,d}\) は次式で算出する。

$$ \theta_{AC,oa,d} = \sum_{t=1}^{24} \frac{\theta_{AC,oa,d,t}}{24} $$

また、次式で期間別の平均外気温を算出する。

$$ \theta_{AC,oa,ave} = \sum_{d=1}^{365} \frac{\theta_{AC,oa,d}}{365} $$ $$ \theta_{AC,oa,c,ave} = \sum_{\substack{d=1 \\ Season_{d} \neq \mbox{暖房期}}}^{365} \frac{ \theta_{AC,oa,d} }{ {\mathrm{count}}\{Season_{d} \neq \mbox{暖房期}\} } $$ $$ \theta_{AC,oa,h,ave} = \sum_{\substack{d=1 \\ Season_{d}=\mbox{暖房期}}}^{365} \frac{ \theta_{AC,oa,d} }{ {\mathrm{count}}\{Season_{d}=\mbox{暖房期}\} } $$

2.2.4 外気エンタルピー

表 9. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(\theta_{AC,oa,d,t}\)

日付d時刻tにおける外気温

2.2.1

\(X_{AC,oa,d,t}\)

日付d時刻tにおける絶対湿度

kg/kgDA

2.2.1

表 10. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(H_{AC,oa,d,alltime}\)

日付dの終日における外気エンタルピー

kJ/kg

2.5.3

\(H_{AC,oa,d,daytime}\)

日付dの昼間における外気エンタルピー

kJ/kg

2.5.3

\(H_{AC,oa,d,nighttime}\)

日付dの夜間における外気エンタルピー

kJ/kg

2.5.3

日付 d における外気エンタルピー \(H_{AC,oa,d,alltime}\)\(H_{AC,oa,d,daytime}\)\(H_{AC,oa,d,nighttime}\) は次式で求める。

\(C_{a}\) は乾き空気の定圧比熱、\(C_{wv}\) は水蒸気の定圧比熱、\(L_{w}\) は水の蒸発潜熱である。

$$ H_{AC,oa,d,alltime} = C_{a} \times \sum_{t=1}^{24} \frac{\theta_{AC,oa,d,t}}{24} + \left( C_{wv} \times \sum_{t=1}^{24} \frac{\theta_{AC,oa,d,t}}{24} + L_{w} \right) \times \sum_{t=1}^{24} \frac{X_{AC,oa,d,t}}{24} $$ $$ H_{AC,oa,d,daytime} = C_{a} \times \sum_{t=7}^{18} \frac{\theta_{AC,oa,d,t}}{12} + \left( C_{wv} \times \sum_{t=7}^{18} \frac{\theta_{AC,oa,d,t}}{12} + L_{w} \right) \times \sum_{t=7}^{18} \frac{X_{AC,oa,d,t}}{12} $$ $$ \begin{aligned} H_{AC,oa,d,nighttime} &= C_{a} \times \left( \sum_{t=1}^{6} \frac{\theta_{AC,oa,d,t}}{12} + \sum_{t=19}^{24} \frac{\theta_{AC,oa,d,t}}{12} \right) \\ &\quad + \left\{ C_{wv} \times \left( \sum_{t=1}^{6} \frac{\theta_{AC,oa,d,t}}{12} + \sum_{t=19}^{24} \frac{\theta_{AC,oa,d,t}}{12} \right) + L_{w} \right\} \\ &\quad \times \left( \sum_{t=1}^{6} \frac{X_{AC,oa,d,t}}{12} + \sum_{t=19}^{24} \frac{X_{AC,oa,d,t}}{12} \right) \end{aligned} $$

2.3 標準室使用条件

ここでは、標準室使用条件に基づき、各室の運用スケジュールを決定するプロセスを示す。 標準室使用条件は次の4つのファイルにて規定されており、対象室の建物用途・室用途に応じて該当するスケジュールを抽出する。

2.3.1 空調室の設定温度

表 11. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(Season_{d}\)

日付dの冷暖房期間(冷房期、中間期、暖房期)

-

2.2.2

表 12. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(\theta_{AC,room,i,d}\)

日付d における室iの設定温度

2.4.2.2、2.4.2.3

日付 d における室 i の設定温度 \(\theta_{AC,room,i,d}\) は、冷暖房期間に基づき定める。

$$ \theta_{AC,room,i,d} = \begin{cases} 26, & (Season_{d}=\mbox{冷房期}) \\ 24, & (Season_{d}=\mbox{中間期}) \\ 22, & (Season_{d}=\mbox{暖房期}) \end{cases} $$

2.3.2 空調室の室内エンタルピー

表 13. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(Season_{d}\)

日付dの冷暖房期間(冷房期、中間期、暖房期)

-

2.2.2

表 14. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(H_{AC,room,d}\)

日付dにおける空調時の室内空気エンタルピー

kJ/kg

2.5.3

日付 d における空調時の室内空気のエンタルピー \(H_{AC,room,d}\) は次式で算出する。 なお、これらの値は、暖房期の設定温湿度は22℃、40%、中間期の設定温湿度は24℃、50%、 冷房期の設定温湿度は26℃、50%としたときのエンタルピーである。

$$ H_{AC,room,d} = \begin{cases} 52.91, & (Season_{d}=\mbox{冷房期}) \\ 47.81, & (Season_{d}=\mbox{中間期}) \\ 38.81, & (Season_{d}=\mbox{暖房期}) \end{cases} $$

2.3.3 空調機の稼働状態

表 15. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(BuildingType\)

建物用途

-

様式2-1:①建物用途・室用途

\(RoomType_{i}\)

室iの室用途

-

様式2-1:①建物用途・室用途

表 16. 出力
変数名 説明 単位 参照元

\(O_{AC,room,i,d,t}\)

日付d時刻tにおける室iの空調機の稼働状態

真偽値

2.5.2

\(O_{AC,room,i,d}\)

日付dにおける室iの空調機の稼働状態

真偽値

2.4.3、2.4.4、A.3

\(OperatingTime_{AC,room,i}\)

室iの空調機の稼働時間帯

-

2.5.3

空調機の稼働状態と稼働時間帯は「標準室使用条件」に基づき決定する。 標準室使用条件は室用途毎に定められており、 室用途毎に3つの「基本スケジュール(室使用パターン1, 2, 3)」があり、各日がどの基本スケジュールで動くかは「カレンダーパターン」として定められている。 これら「基本スケジュール」「カレンダーパターン」から空調の開始時刻と終了時刻を取得し、その値に応じて空調機の稼働状態を判定する。

なお、カレンダーパターンは「CALENDAR.csv」、各室用途がどのカレンダーパターンであるかは「ROOM_SPEC.csv」、 上記のファイルを使用する際に必要となる検索キーは「ROOM_NAME.csv」で規定されている。

  • データベースの検索キーを取得する。

建物用途 \(BuildingType\) と室用途 \(RoomType_i\) を用いて、ROOM_NAME.csvより検索キーを取得する。

例)建物用途が「事務所等」で室用途が「事務室」の場合、検索キーは「O-1」となる。

  • カレンダーパターンコード(A, B, C, D, E, F)を取得する。

検索キーを用いて、ROOM_SPEC.csvよりカレンダーパターンコードを取得する。

例)検索キーが「O-1」の場合、カレンダーパターンコードは「A」となる。

  • 日別のカレンダーパターン(1, 2, 3)を取得する。

日付dとカレンダーコードを用いて、ROOM_CALENDAR.csvよりカレンダーパターンを取得する。

例)日付 d が「1月1日」でカレンダーコードが「A」の場合、日付 d におけるカレンダーパターン \(Ptrn_{clndr,d}\) は「3」となる。

  • WSCパターン(WSC1, WSC2)を取得する。

検索キーを用いて、ROOM_SPEC.csvよりWSCパターンを取得する。

例)検索キーが「O-1」の場合、WSCパターン \(Ptrn_{WSC}\) は「WSC1」となる。

  • カレンダーパターン1, 2の空調開始時刻、終了時刻(0~24)を取得する。

検索キーを用いて、ROOM_SPEC.csvより空調開始時刻、終了時刻を取得する。
空調開始時刻、終了時刻は、カレンダーパターン(1, 2)と時間帯(1, 2)の組合せで計8つ存在する。

例)検索キーが「O-1」の場合、 カレンダーパターン1で時間帯1の時刻である
パターン1空調開始時刻1 \(t_{AC,1,strt,1}\) は、「7」となる。
パターン1空調終了時刻1 \(t_{AC,1,end,1}\) は、「21」となる。

カレンダーパターン1で時間帯2の時刻である
パターン1空調開始時刻2 \(t_{AC,1,strt,2}\) は、「0(空欄)」となる。
パターン1空調終了時刻2 \(t_{AC,1,end,2}\) は、「0(空欄)」となる。

カレンダーパターン2で時間帯1の時刻である
パターン2空調開始時刻1 \(t_{AC,2,strt,1}\) は、「0(空欄)」となる。
パターン2空調終了時刻1 \(t_{AC,2,end,1}\) は、「0」となる。

カレンダーパターン2で時間帯2の時刻である
パターン2空調開始時刻2 \(t_{AC,2,strt,2}\) は、「0(空欄)」となる。
パターン2空調終了時刻2 \(t_{AC,2,end,2}\) は、「0(空欄)」となる。

  • カレンダーパターン毎の空調開始時刻、終了時刻を算出する。

パターン別空調開始時刻、終了時刻とWSCパターンより、カレンダーパターン毎の空調開始時刻、終了時刻を算出する。

カレンダーパターン1の場合

\[ t_{AC,1,strt} = \begin{cases} t_{AC,1,strt,1}, & (t_{AC,1,strt,2} = t_{AC,1,end,2}) \\ t_{AC,1,strt,2}, & (\mbox{それ以外}) \end{cases} \]
\[ t_{AC,1,end} = t_{AC,1,end,1} \]

カレンダーパターン2の場合

\[ t_{AC,2,strt} = \begin{cases} t_{AC,2,strt,1}, & (t_{AC,2,strt,2} = t_{AC,2,end,2}) \\ t_{AC,2,strt,2}, & (\mbox{それ以外}) \end{cases} \]
\[ t_{AC,2,end} = t_{AC,2,end,1} \]

カレンダーパターン3の場合

\[ t_{AC,3,strt} = \begin{cases} 0, & (Ptrn_{WSC} = WSC1) \\ t_{AC,2,strt}, & (Ptrn_{WSC} = WSC2) \end{cases} \]
\[ t_{AC,3,end} = \begin{cases} 0, & (Ptrn_{WSC} = WSC1) \\ t_{AC,2,end}, & (Ptrn_{WSC} = WSC2) \end{cases} \]
  • 日付dにおける空調開始時刻、終了時刻を算出する。

日付dにおけるカレンダーパターンとカレンダーパターン1, 2, 3の空調開始時刻、終了時刻を用いて、日付dにおける空調開始時刻、終了時刻を算出する。

\[ t_{AC,strt,d} = \begin{cases} t_{AC,1,strt}, & (Ptrn_{clndr,d} = 1) \\ t_{AC,2,strt}, & (Ptrn_{clndr,d} = 2) \\ t_{AC,3,strt}, & (Ptrn_{clndr,d} = 3) \end{cases} \]
\[ t_{AC,end,d} = \begin{cases} t_{AC,1,end}, & (Ptrn_{clndr,d} = 1) \\ t_{AC,2,end}, & (Ptrn_{clndr,d} = 2) \\ t_{AC,3,end}, & (Ptrn_{clndr,d} = 3) \end{cases} \]
  • 日付 d 時刻 t における室 i の空調機の稼働状態 \(O_{AC,room,i,d,t}\) を算出する。

日付dにおける空調開始時刻、終了時刻を用いて、日付d時刻tにおける空調機の稼働状態を算出する。

  • a) 空調開始時刻と空調終了時刻が等しい場合(\(t_{AC,strt,d} = t_{AC,end,d}\)

    \[ O_{AC,room,i,d,t} = \mathrm{False} \]
  • b) それ以外の場合

    • b-1) 空調開始時刻 \(t_{AC,strt,d}\) が空調終了時刻 \(t_{AC,end,d}\) よりも小さい場合
      \(t_{AC,strt,d} < t_{AC,end,d}\)

      \[ O_{AC,room,i,d,t} = \begin{cases} \mathrm{True}, & (t_{AC,strt,d} \le t \land t < t_{AC,end,d}) \\ \mathrm{False}, & (\text{それ以外}) \end{cases} \]
    • b-2) それ以外の場合

      \[ O_{AC,room,i,d,t} = \begin{cases} \mathrm{True}, & (t_{AC,strt,d} \le t \lor t < t_{AC,end,d}) \\ \mathrm{False}, & (\text{それ以外}) \end{cases} \]
  • 日付 d における室 i の空調機の稼働状態 \(O_{AC,room,i,d}\) を算出する。

日付 d において、1 時間でも \(O_{AC,room,i,d,t}\) が真であれば、\(O_{AC,room,i,d}\) は真、
それ以外は偽とする。

  • 室 i の空調機の稼働時間帯 \(OperatingTime_{AC,room,i}\) を算出する。

カレンダーパターン1の空調開始時刻、終了時刻を用いて、空調機の稼働時間帯を算出する。

  • a) 全日稼働している場合
    \( t_{AC,1,strt,1} = 0 \land t_{AC,1,end,1} = 24 \)

    \[ OperatingTime_{AC,room,i} = \text{終日} \]
  • b) それ以外の場合

    • b-1) 時間帯2が存在しない場合
      \( t_{AC,1,strt,2} = t_{AC,1,end,2} \)

      \[ OperatingTime_{AC,room,i} = \text{昼} \]
    • b-2) それ以外の場合

      \[ OperatingTime_{AC,room,i} = \text{夜} \]

2.3.4 内部発熱量

表 17. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(RoomType_{i}\)

室iの室用途

-

様式2-1:①建物用途・室用途

表 18. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(Q_{AC,room,app,i,d}\)

日付dにおける室iの機器発熱密度の日積算値

Wh/(m2・d)

2.4.3

\(Q_{AC,room,light,i,d}\)

日付dにおける室iの照明発熱密度の日積算値

Wh/(m2・d)

2.4.3

\(Q_{AC,room,human,i,d}\)

日付dにおける室iの在室者発熱密度の日積算値

Wh/(m2・d)

2.4.3

まず、室 i の室用途 \(RoomType_i\) に基づき、データベース「ROOM_SPEC.csv」から次の4つの値を抽出する。

  • \(Q_{room,app,ref,i}\):室 i の機器発熱量参照値 [W/m2]
  • \(Q_{room,light,ref,i}\):室 i の照明発熱量参照値 [W/m2]
  • \(\phi_{room,human,ref,i}\):室 i の在室者密度参照値 [人/m2]
  • \(HumanIndex_i\):室 i の作業強度指数(1~5)

作業強度指数 \(HumanIndex_i\) より、室 i の人体発熱量 \(q_{room,human,ref,i}\) を下表より定める。

表 19. 作業強度指数と人体発熱量の関係
作業強度指数 \(HumanIndex_{i}\) 1 2 3 4 5

人体発熱量 \(q_{room,human,ref,i}\) [W/人]

92

106

119

131

145

次に、室 i の室用途 \(RoomType_i\) に基づき、データベース「ROOM_COND.csv」から次の3つの値を抽出する。 これらは、「基本スケジュール(室使用パターン1, 2, 3)」の別に規定された時刻別発熱スケジュールである。

  • \(p_{app,x,t}\) : 室使用パターン x における時刻 t の機器発熱比率(0〜1)
  • \(p_{light,x,t}\) : 室使用パターン x における時刻 t の照明発熱比率(0〜1)
  • \(p_{human,x,t}\) : 室使用パターン x における時刻 t の在室者数比率(0〜1)

各日がどの基本スケジュールで動くかは「カレンダーパターン」として定められている。 よって、室用途毎に定められている カレンダーパターン \(CalendarNum_{i}\) に基づき、 各日の時刻別の発熱比率を決定する。

  • \(p_{room,app,i,d,t}\) : 日付d時刻tにおける室iの機器発熱比率(0〜1)
  • \(p_{room,light,i,d,t}\) : 日付d時刻tにおける室iの照明発熱比率(0〜1)
  • \(p_{room,human,i,d,t}\) : 日付d時刻tにおける室iの在室者数比率(0〜1)

日付d時刻tにおける室iの内部発熱量[Wh]は次式によって求められる。

\[ Q_{AC,room,app,i,d,t} = Q_{room,app,ref,i} \times p_{room,app,i,d,t} \]
\[ Q_{AC,room,light,i,d,t} = Q_{room,light,ref,i} \times p_{room,light,i,d,t} \]
\[ Q_{AC,room,human,i,d,t} = \phi_{room,human,ref,i} \times p_{room,human,i,d,t} \times q_{room,human,ref,i} \]

これらを24時間で積算した値 [Wh]を算出する。

\[ Q_{AC,room,app,i,d} = \sum_{t=1}^{24} (Q_{AC,room,app,i,d,t}) \]
\[ Q_{AC,room,light,i,d} = \sum_{t=1}^{24} (Q_{AC,room,light,i,d,t}) \]
\[ Q_{AC,room,human,i,d} = \sum_{t=1}^{24} (Q_{AC,room,human,i,d,t}) \]

2.3.5 新鮮外気導入量

表 20. 入力
変数名 説明 単位 参照先

\(RoomType_{i}\)

室iの室用途

-

様式2-1:①建物用途・室用途

表 21. 出力
変数名 説明 単位 参照先

\(V_{AC,room,oa,i}\)

室iの新鮮外気導入量

m3/m2h

2.5.3

室iの新鮮外気導入量は、室用途毎に定められている。「ROOM_SPEC.csv」の「外気導入量」覧の数値を読み込む。